先日の日曜日(11/8)、あいにくの雨でしたが武蔵野市観光機構が主催する「戦争遺跡を巡る平和散策コース」に参加してきました。
「戦争遺跡を巡る平和散策コース」に参加した理由
実は以前(2/8)、同じく武蔵野市観光機構が主催する「ガイドと歩く吉祥寺 まち歩き」に参加しました。
このとき「実際に歩くこと」そして「ガイドの方のお話を聞くこと」で多くの新しい発見や気づきがあって、有意義な時間を過ごすことができたのです。
そのときも今回と同じ「平和散策コース」が案内されていたのですが、申込みを思案しているうちに参加者いっぱいで締め切りとなりました。
そこで今回、同じコースのパンフレットを見かけたので申し込みました。
さらに現在、自宅と吉祥寺を徒歩で往復しているのですが、いつも同じルートではなく、ときには違う道や少し足を伸ばすヒントにもなると考えたわけです。
「平和散策マップ」はとてもよくまとまった案内書
集合場所で「平和散策マップ」を渡していただきました。
広げると表がコースの解説、裏にマップで、とてもよくまとまっています。
このマップは「武蔵野市観光機構事務局」の「観光案内所」にも置かれています。
なので、実はすでに持っていたのですが、結局、活用できていませんでした。
それが今回、実際に歩いたあとで読み返すと解説が「腑に落ち」ます。
各場所でのガイドの方の説明も思い出しながら、いろいろ考えてしまいます。
なのでマップだけなら「観光案内所」で入手できると思いますが、興味のある方は、ぜひ次回の同じコースの散策に参加されるといいでしょう。
今回は「武蔵境駅」から「武蔵野市役所」コース
今回のガイドコースは以下の通り。
武蔵境駅 ~ 第2本村公園 ~ ぎんなん橋 ~ グリーンパーク遊歩道 ~ 関前高射砲陣地跡 ~ 関前3丁目交差点付近 ~ 延命寺 ~ 武蔵野市平和の日制定記念樹 ~ 都立武蔵野中央公園 ~ 旧変電室跡 ~ シラカシの木切株 ~ 中島飛行機正門跡 ~ 武蔵野陸上競技場 ~ 武蔵野市役所
一応 Googleマップでマイマップを作ってみましたが、遊歩道やお寺の構内、公園内は経路を引けないので中途半端な感じです。
それでも「この辺りを歩いた」ということは少し伝わると思います。詳しくは「平和散策マップ」を入手して参照ください。
中島飛行機武蔵製作所への「引き込み線」跡
かつて境浄水場の濾過用の砂を運搬するための引き込み線が武蔵境駅から引かれており、その引き込み線を中島飛行機武蔵製作所までの引き込み線にするために東側にも線路を通した、という話はまったくの初耳でした。
その軌道跡が遊歩道や公園となっており、その名残が「工」のマークのついた「境界杭」なのだそうです。
また途中の「ぎんなん橋」の上にある二本線のデザインは、その引き込み線の線路幅を模したものだそうです。
「グリーンパーク遊歩道」が、その引き込み線跡を辿っているとのことです。
延命寺の「平和観音菩薩像」で黙礼
延命寺には空襲で犠牲となった檀家の方も多く、境内に平和観音菩薩像を建立しています。
像の下に刻まれた戦没者の年齢が二十代、戦災受難者が十歳にも満たない幼児らが多く、あらためていろんなことを考えさせられます。
その傍らには「250K爆弾の破片」が置かれています。
11月24日は「武蔵野市平和の日」
武蔵野市は、11月24日を「武蔵野市平和の日」として制定しています。
武蔵野市には、戦前・戦中に航空機エンジン生産の軍需工場である中島飛行機武蔵製作所があったことから、たびたび米軍による攻撃目標となりました。昭和19年11月24日に初空襲を受け、以降終戦までに合計9回の空襲で工場の従業員や周辺住民に多くの犠牲者を出しました。
市では、犠牲になられた多くの方に哀悼の意を表すとともに、戦争の記憶を風化させることなく、平和の大切さを伝えていくために、平成23年度に11月24日を「武蔵野市平和の日」として制定しました。
武蔵野中央公園にも経緯が紹介されたパネルが設置されています。
- 武蔵野中央公園 | むさしのの都立公園
この公園を含む一帯が、かつては中島飛行機武蔵製作所のあった場所で、終戦後、米軍宿舎「グリーンパーク」となり、そして現在は公園となっている、ということでまったく知りませんでした。
公園の近くの道路上に空襲でも唯一残ったシラカシの木が最近になって枯れてしまい、切株だけ残してモニュメントとなったとのこと。
以下のページにシラカシが元気なころの写真が紹介されていました。
今回、説明を受けなければ近くを通っても気づかなかったでしょう。
晴れた日に再度、ゆっくり散策してみたい
あいにくの雨で片手が傘でふさがれ、じっくりマップを見たり、メモを取ったり、写真を撮ったりするには少しつらい環境でした。
また今度、晴れた日にゆっくりと同じコース、あるいは三鷹駅からのコースを散策してみたいと思います。
そんな雨の中、資料を持つ手を濡らしながら丁寧に説明をしてくださったガイドの方、本当にお疲れ様でした。
とても分かりやすかったです。ありがとうございました。
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