デジタル温湿度計を買って、ガスファンヒーターの加湿効果を測定したところまではお話しました。
デジタル湿度計の精度が気になる
せっかくの温湿度計なので寝室の湿度も計ってみることにしました。すると朝、目覚めたときに湿度が 69% にもなっていました。
これは加湿器などまったく必要のないレベルで「寝室は乾燥している」と肌感覚で思い込んでいただけに驚きました。
こうなるとデジタル湿度計の精度が気になるところですが、あらためて取扱説明書を見ると精度は「プラマイ 8%」ということです。
そこで多少は精度の高いはずのアナログ温湿度計を買って、測定値を比較することにしました。
アナログ湿度計のほうが信頼できる?
アナログの湿度計にもいろいろとあったのですが、アマゾンで評価も高く、表示も見やすい製品を選んでみました。
エンペックスというメーカーは知りませんでしたが、パッケージには「高精度 EX センサー搭載」と書いています。
湿度の精度が「プラマイ 3%」で、これを信じるならデジタルよりは高精度です。
早速、仕事部屋でデジタル温湿度計と比較してみました。一晩、放置して、朝いちばんの数値がこちら。
ガスファンヒーターをいれて、昼前に計ったのがこちら。
このときはデジタルとアナログで湿度の値に大きな違いはありませんでした。
しかし、別の時間で計ってみると湿度で 5% ほどの差があり、やはりかなりアバウトな数値にも思えます。
エンペックスのサイトには以下のような FAQ もあります。
Q.同じエンペックスの湿度計なのに表示が違うのはどうして?
湿気は空気のカタマリです。カタマリによって湿気の度合いが異なる場合があり、場所が近くであっても数値が異なる場合があります。また、エアコンの風やライトで暖められている風が直接湿度計にあたると影響をうけます。
要するに湿度の測定値は、設置場所によって大きく左右されるということです。
寝室の湿度の実態はいかに
問題の寝室でも比較測定してみました。寝る前の数字はこんな感じ。
朝起きたときの数字がこちら。アナログのほうが 10% も湿度が高く表示されています。
それでも 10%の違いはあるものの、朝の寝室は乾燥していないことは確かです。寝ている間の発汗や呼吸なども影響しているのかもしれません。
湿度計は「目安」程度で
まず「温度」についてはデジタルでもアナログでも大きな差はなく、今後、部屋で冷暖房を使うときの指標として使えそうです。
一方の湿度計はアナログのほうが精度が高いとしても、とりあえずの「目安」程度で使うのがよさそうです。
アナログ湿度計は「バイメタル式」で「乾漆剤を張りあわせている」仕組みなので経年劣化も大きそうです。
バイメタル式湿度計
原理は温度計と同じで、金属(真ちゅう)に湿気を吸いやすい、収縮率の異なる感湿剤を張り合わせ、 湿度変化によって曲がるようにゼンマイ巻になっています。
その時の感湿剤の変化によってゼンマイが巻いたり戻ったりした動きで針が動いています。
そういう意味では 湿度は アナログとデジタルの数値の間くらいを目安にするくらいでいいかもしれません。
そんなこんなで「デジタル湿度計も私の肌感覚もあてにならない」ことは間違いなさそうです。
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