発売日当日の2015年5月16日に ASUS ZenFone 2 を入手してから早くも 2週間。ひと通り触って実際に使用したレビューをします。
- ASUS ZenFone 2 到着!開封の儀と第一印象(2015/5/16)
基本的には「及第点」
まず最初にお断りしておきたいのが
- 初めての Androidスマホなので、他の Android 端末との比較はしていません。また、iPhone も所有している iPhone 5s との比較です。
- データ通信のみの格安SIM(BIC SIM)を搭載したので「電話」「SMS」などは使えず、関連する動作確認やレビューはしていません。
ということで、基本的に iPhone 5s との「二台持ち」での利用となります。
その前提の上で、まずは結論を言うと基本的には「及第点」です。いろんな項目で一長一短はありますが、総合的に判断すると「買ってよかった」です。
具体的なポイントを早速、紹介していきましょう。
液晶のサイズ(5.5型)について
私が ZenFone 2 を使って最も感じたメリットは 5.5型の液晶は広くて見やすいということです。
特に 4型の iPhone 5s との差は歴然としており、個人的にも老眼なのでとても目が楽になりました。
いまでは「二台持ち」していても iPhone 限定のアプリ以外は ZenFone 2 を使用しています。これは「もう戻れない」くらいの差で、たまに iPhone 5s を使うと「画面小さっ!」と痛感します。
反面、5.5型では片手で操作しきれないのも確かです。「片手操作モード」は試しましたが、ホームキーのダブルタップで切り替えるのはかなり面倒です。
その代り、左手で持ったり、机に置いた状態での右手操作では 5.5型の作業領域の広さはありがたく、とても使いやすいです。
たとえば Googleマップのピンチアウトで地図を広げる操作などは指で隠れる部分が少なくて、実に使いやすいです。
逆にいうと、これに関しては iPhone 6 Plus や同等の大きなサイズの液晶を持つ Androidスマホを買っても同じ感想になるのだと思います。
本体サイズと重さについて
液晶サイズに満足する反面、やはり本体サイズは気軽に身に着けて持ち運ぶには明らかに大きいです。
これも iPhone 5s と比べると特に感じますが、ZenFone 2 だと胸ポケットに入れるとズシッと「たわむ」感じだし、いかにもスマホ持ってますという感じです。
ZenFone 2 液晶 5.5型。重量 170g、高さ 152.5×幅 77.2×厚さ最大 10.9mm
iPhone 5s 液晶 4型。重量 112g、高さ 123.8×幅 58.6×厚さ 7.6mm
ちなみに iPhone 6 Plus のサイズは以下の通り。
iPhone 6 Plus 液晶 5.5型。重量 172g、高さ 158.1×幅 77.8×厚さ 7.1mm
厚さは薄いですが、高さは少し高く、重さも変わらないので、やはりポケットに入れると ZenFone 2 と同じ感じなのでしょう。
さらに片手で持つと 170gと 112gの重さの違いは大きいと実感しています。
右手だけでブラウザーを操作していると ZenFone 2 では数分で腕がだるくなります。長時間の歩きスマホがつらいのはいいことかもしれませんけど。
技術の進歩で今後も軽量化は進むはずですが、現時点では iPhone 5s のサイズと重さが手軽に持ち運ぶときの理想に思えます。
タッチ操作と反応速度について
ZenFone 2 のタッチ操作は iPhone 5s と比べて反応が鈍いとか使いづらいとか不満は感じていません。素晴らしいと思います。
数年前、デモ用に貸りた Android端末はタッチ操作がぎこちなく、反応も遅いなど iPhone とは歴然と差がありましたが、このレベルの機種では、もうそれほど明らかな差はないのでしょう。
特に ZenFone 2 の CPU のおかげなのか、メモリーの 4GBが効いているのかは分かりませんが、スクロールや画面遷移が滑らかでストレスを感じません。
さすがは「スペックモンスター」と名乗っているだけのことはあります。
例外は指紋認証ホームボタン
そんな中、例外的に iPhone 5s のほうが圧倒的に便利なのが「指紋認証」のホームボタンです。
とにかく ZenFone 2 で「パターン」によるログイン操作をしていると、指紋認証でのログインに慣れていたので毎回、ものすごく面倒に感じます。
Android端末でも採用しているものはあるようですが、とにかく「指紋認証」のホームボタンで起動できるのは画期的だったのだと再認識しました。
デザインとホールド感について
そもそもデザインはそれほどこだわっていないので、今回の ZenFone 2 の見た目であればまったく問題ありません。
裏面はアルミのようにも見えて安っぽさがありません。液晶周りの縁も少なく、すっきりとした印象で好きです。
ネット上のレビューではケースの間にすきまやバリがあるのが気になる、というコメントもありますが、老眼なので眼鏡を外して近づかないと見えない部分のことはあまり気になりません。
ひとつ気になるのは裏面がラウンドしているためか、少し手のひらの上を滑りやすい点です。しっかり片手でホールドするには幅も広いので、いつかストンと手のひらから落ちそうです。
落下防止になるケースの導入を検討中です。
Android と iPhone について
ブラウザーは iPhone でも Chrome を使っているし、Facebook や Line といった主要なアプリは両方の OS版があるので特に問題はなさそうです。
メールは POP でどちらでも受信できますし、カメラは撮った写真を一括管理できるアプリを導入したので、これも問題なしです。
2009年から iPhone を愛用してきましたが、機種の選択肢も豊富で価格帯も様々な Android 端末が市場を獲得したのも実感できた気がします。
とはいえ iPhone版しかない愛用のアプリもいくつかあるので、それを考えると当面「二台持ち」は続きそうですが、代替として使えそうな Android のアプリをもう少し探す予定です。
それにしても Google の Adsense や Analytics を見やすいアプリが iOS 用のほうだったりするのは皮肉な気もします。
ネット接続とテザリングについて
活動範囲が自宅と吉祥寺周辺に限られているのでネット接続の良し悪しについては、まだ十分な検証ができていません。
それでも、この 2週間の中で大阪の実家との往復では使えない場面はなかったですし、パソコンとのテザリングも快適に使えました。
私の採用した「BIC SIM」は月900円 3GBで繰り越しありですが、3日間の帰省で 1.5GB 程度の消費だったので、現在の私の外出頻度であれば十分です。
一方で先日、東京ドームで野球観戦をした帰りに JR総武線で ZenFone 2 のデータ通信がうまくできませんでした。
少し酔っていたこともあって微妙ですが、もっと場所や時間を変えての検証は必要な気がします。
これは ZenFone 2 というよりも、どの格安SIMで、どの契約にするかという話なので、このあたりにしておきます。
カメラのシャッター音について
カメラについては、先ほどのDropbox アプリ「Carousel」があるので、どちらで撮影しても問題はありません。
ただ、ZenFone 2 でカメラ撮影するときに気になる点があります。そう、シャッター音が大きすぎるのです。
盗撮防止のためにシャッター音がするのは構わないと思うのですが、ZenFone 2 はビックリするほどの音がします。
iPhone 5s の場合、スピーカー穴を軽く押さえると、それなりに控えめな音になりますが、ZenFone 2 は本体全体で鳴る感じです。
取り出すときの手軽さからも ZenFone 2 はカメラとして扱いにくいので、当面は iPhone 5s での撮影がメインになりそうです。
一方で ZenFone 2 のカメラには様々な設定が用意されており、これから検証しようと楽しみにしています。
それでも、屋内での撮影ではシャッター音が大きすぎるということは何とかして欲しいと感じています。
バッテリーの持ちについて
ZenFone 2 はサイズが大きくなった分、バッテリー容量は大きくなった(3,000mAh)と理解しています。
それでも、実際に使ってみると意外と持たない感じです。
バッテリー駆動時間
Wi-Fi 約10.2h、モバイル通信時 約 8.5h
連続通話時間 約1,144分
連続待ち受け時間 約294h(3G)、約267h(LTE)
確かに利用しないで持ち運ぶ分には 数日間でも持つ感じがしますが、外出先で何時間か連続して使うと 1日持ちませんでした。
「スペックモンスター」というだけあって、目を覚ますと結構、バッテリーを食うのでしょう。
丸一日の外出で使用時間も多くなりそうで、途中の充電も難しいときは「モバイルバッテリー」を用意していたほうがよさそうです。
小型タブレットとしてなら最高かも
これが購入 2週間でのレビューとなります。「基本的には及第点」といった意味が伝わったでしょうか?
iPhone 5s と較べて ZenFone 2 のほうがサイトは見やすいし、地図や各種アプリも大きな画面で使いやすくて嬉しいです。
しかも、大きな購入理由だった「モバイルルーター」としても使えるめどが立ったので満足度は高いです。
そして SIMフリーの Android 端末の検証も着々とできています。
まとめると「スマートフォン」というよりも「小型タブレット」に近いです。
特にサイトの閲覧が中心なら ZenFone 2 は最高の小型タブレットのひとつ、といってもいいのではないでしょうか。
そんなこんなで、さらに ZenFone 2 を使い続けて、何か新しい発見があればまたレポートしたいと思います。
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